ピリカ ショートストーリー #2

今日はピリカのCEO小嶌さんの誕生日だそうです✨

そう言えば過去に小嶌さん登場のお話があったなと思い出したので今日はそれを載せたいと思います(*^^*)

 

 

 

『感染』

 
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今日は少し体調が優れない。

免疫力低下?最近色んなの流行ってるし、変な病気にかかってなきゃいいけど。


今日は大事なセミナーがあるし、僕は重い体に鞭打ち家を出た。

 

「おにいさんっ!おはよう~ございますっ!」

「あ、お、おはようございます…」

 

…………誰だっけ………?

 

わかった!!最近引っ越してきたとこの子だ。
元気があって羨ましいな。

 

関心しながら駅へと急いでいると、駐輪場で同級生を見つけて、声をかけた。

 

「おはよう」

「え、あ、おはよう。何?今日はどうしたの?」

「え?」

「けんちゃんから挨拶してくれるなんて珍しい」

 

そういやそうかも。つい自分から声をかけてしまった。

 

「けんちゃんもセミナー行くの?」
「うん、でも知らないとこだしわかるかな?」
「一緒に行けばなんとかなるっしょ?」

 

満員電車の一両目、僕達は運良く座ることが出来た。しばらくスマホをさわって、ふと顔を上げるとマタニティーマークのキーホルダーをつけた女性が立っていた。

 

あ…………

 

どうしようかと思ってる内に、サラリーマン風の男性が気付いて席を譲った。さすが、デキル男は違うな✨

 

「すいません。ありがとうございます」

妊婦さんは深々と頭を下げ腰を下ろした。

 

目的の駅に着いてエレベーターに乗り込む。するとさっきの妊婦さんがお腹を抱えながら向かってくるのが見えた。
僕は慌てて閉まりかけのドアを押さえ、【開く】のボタンを押して妊婦さんを待った。


「ありがとうございます。助かりました。」
妊婦さんはまた深々と頭を下げた。

 

エレベーターを降り、同級生とセミナーのパンフレットを見て地図を確認していると、通りがかりのOLさんが
「その会場だったら5番出口出たところですよ(*^^*)」と教えてくれた。

 

「あ、…ありがとうございます。」
「けんちゃん、優しくて綺麗な人ね♡」
「うん。そうだね。」

 

教えられた5番出口の→を辿って行くと、白状をついた男性が立ち止まっていた。


「この先5番出口みたいですけど、そこまでご一緒しましょうか?」

「あぁ、ありがとう、ご親切にどうも」

 

「けんちゃん、何か変わったね!まわりには無関心な人だと思ってた。」

 

。。。全くその通りだ。


僕はいつも自分の事で精一杯だし、まわりの人にも関心が無い方だ。

 

 

セミナーが終わった後、体調不良のせいか胸の辺りがモヤモヤする。駅前に新しく出来た病院にでも行ってみるとするか。

 

 

【小嶌クリニック】

 

「どうしました?」

「朝からちょっと調子悪くて、今も何だか胸の辺りがモヤモヤするんです。」

「あぁ。感染症の疑いがあるね。調べてみよう。」

 

そう言って小嶌先生は僕の耳の中を覗いた。

「あぁ。やっぱり。急性良行感染症だな。」

「え?何ですかそれ?」

「他人のいいなって思う良い行いがうつってしまう病気です。あなたのように良い行いに慣れていない人は、モヤモヤの症状が出たりしますが心配いりません。すぐに慣れますから。」

 

「良い行いがうつる!?」

 

確かに今日色んな出来事があったけど。

 

「そしたらこれって、かかってても大丈夫………なんでしょうか?」

「いやぁ。まずいな。」
「え?」

「あなたはどんどんいい人になっていってしまう。
まぁ、でももっと良い行いをすれば大丈夫。
いい人になりきってしまえばモヤモヤもなくなります。」

 

小嶌先生はカルテに記入しながら、メガネの奥の目をキラリと光らせた。

(-⊡ω⊡)✨キラーン

 

「ピリカ、出しときますね」

 

「ピリカ!?お薬ですか?」

 

「お薬というか…………アプリメント?」

 

「は?」

「このピリカをあなたの好きな時に
好きなように使ってみて下さい。
ただし、中毒性がありますので気を付けて下さいね。」

 

「あ、はい……………ありがとう…ございました…」

何だか恐ろしいような、なんと言うか。。。

 

受付で会計を済ませようとすると、小嶌先生が現れて

「410571円ね」

「ちょ、ちょっと、高過ぎません!?」

「冗談に決まってるじゃないか。
410571 よいおこない  なんちって(笑)」

 

「……………。」

 

「やっぱ540円でいいよ。」

 

「…………………こじま………ですね?」

 

フフフと不敵に笑い「またいつでもおいで~」と手を振り診察室の奥へと消えて行った。

 

 

病院を出る時には、何故だか余計に胸のモヤモヤは増していて、僕は受診した事を少し後悔した。
胡散臭い気はしたが、家に帰って袋を開けて
見る事にした。

 

PIRIKAの文字とURL、鳥の絵が書かれた紙。
そして、鳥の絵とゴミの分別の絵が書かれたビニール袋10枚。

明細を見るとピリカゴミ袋10枚 540円

 
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なんじゃこりゃ?

僕はよくわからないまま紙に書かれたPIRIKAのURLにアクセスしてみた。

 

 http://sns.pirika.org/

 

……………アプリメントって言うか、これ、アプリだよね。。。


ゴミ拾い?

どうやら見つけたゴミを拾って、写真を撮って投稿するアプリらしい。

 「あの先生、何考えてんだか┐(´-`)┌」

 

 

次の日の朝、半信半疑ではあったものの
通学途中に一つ空き缶を拾ってピリカに投稿してみた。

するとあちこちから【ありがとう】が届く。

 

………ほほう。胸の辺りのモヤモヤが清々しさに変わっていくような…

 

あの先生、怪しいと思ったけどこのアプリメントは効くのかもしれない。

 

僕は学校に着くと、急性良行感染症を広めるべく、校内のゴミを拾い、困っている人を助け良い行いをして歩いた。

振り返ると、首を傾げて胸の辺りをさすりながら、良い行いをしている人があちこちに。

 

 

「モヤモヤするんですね?

いい病院知ってますよ?

 

【小嶌クリニック】て言うんですけどね(-⊡ω⊡)✨」

 

 

***おしまい***

 

最後まで読んで頂きありがとうございました(*_ _)

 

YouTubeなんかでも、優しさが連鎖するような動画がありますよね(*^^*)

そんな感じです♪

小嶌さんがこんなオヤジギャグを言うかはわかりませんが、とてもユーモアのある方だとは思います。ハイ。

乁(◎し◎ゞ)クイッ!

 

ピリカユーザーの方も、小嶌さんと会える機会があれば是非お会いしてみて下さいねー( ´ ▽ ` )ノ